小値賀町の4月末の人口は2,358人で、この内、約50%が65歳以上の高齢者となっております。また、医療機関は、有床診療所が1つあるだけで、重症患者については、島外の医療機関へ搬送している状況です。
このような中、今般の新型コロナウイルス感染症が島内で発生した場合、高齢者が多く、島内の検査体制及び医療体制が脆弱な小値賀町では、重症化して命に係わる危険性が他の地域より高く、また、離島という地域性から、一旦感染がはじまってしまうと島内に蔓延する確率が非常に高い状況にあります。
今回の新型コロナウイルス感染症については、島外からウイルスを持ち込まない限り、感染のリスクは極めて低いことから、小値賀町では、町民の島外への不要不急の旅行や観光客や家族・親類等の島外からの来島を自粛していただくよう、他の県内離島よりもいち早く、ホームページでの掲載を行うとともに、佐世保港及び博多港ターミナル窓口に渡航自粛のお願いを掲示するなどして、新型コロナウイルス感染症を持ち込まない努力を行ってまいりました。
この取り組みにおいては、町内の宿泊事業者をはじめとする、多くの町民皆様のご理解とご協力をいただきました。このことにより、感染者を誰一人出すことなく今日にいたっております。
しかしながら、島内の経済に及ぼす影響は大きくなってきており、小値賀町においても長崎県の緊急事態宣言の解除を受け、これまでの自粛のお願いを徐々に解除していく方針を決定いたしました。
先にも述べましたが、人口の約50%が65歳以上の高齢者、医療体制が脆弱であるなど、他の地域よりもリスクが高いことを考慮し、長崎県が5月15日に県内から離島への訪問を緩和しましたが、小値賀町においては、引き続き、5月31日まで県内・県外を問わず小値賀町への来島を自粛していただくようお願いいたしました。
また、長崎県では、新しい生活様式の実践の徹底や、北海道や関東1都3県との移動は慎重に判断をとの呼びかけの上で、6月1日から県境を越えた移動の自粛要請を解除することになりました。
一方、小値賀町としては、まず6月1日(月)から、県内からの来島者への自粛要請を解除し、次に、国が全面的に県境の移動を緩和する予定としている、6月19日(金)を目途に県外からの来島者への自粛要請を解除する予定にしており、本土の感染状況も確認しながら、段階的な緩和を行ってまいりたいと考えております。
ただし、新規感染者が発生している地域(都道府県)からの来島については、これまでどおり自粛していただきますようお願いします。
国や長崎県とは違う対応になっておりますが、ウイルスを「持ち込まない」、「蔓延させない」ことが、小値賀町にとってもっとも重要なことであり、町民の皆様が、「健康で安心して島で暮らせるよう」また、「町民の生命を守るため」町として、慎重に独自の新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を行っておりますことに、何卒、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
令和2年5月29日
小値賀町長 西村久之
■コロナの発生状況について
【国内外の発生状況】
・厚生労働省ホームページ:「報道発表一覧(新型コロナウイルス」(外部サイトリンク)
【県内の発生状況】
・長崎県ホームページ:「長崎県内の発生状況」(外部サイトリンク)